2017年4月開始予定！全保育士の給与アップ＆経験に応じた新役職の創設へ

保育ニュース
2017/02/17

2017年4月から実施予定の、保育士待遇改善案が厚生労働省より発表されました。今回のプランは全保育士の月給アップに加え、中堅保育士に向けた役職を創設し、対象者には月額最高40,000円を付与するというものになっています。詳しく見ていきましょう。

全保育士を対象に、月額約6,000円の手当が

政府は2013年度から保育士に対して処遇改善を行っており、本年度は月額6,000円程度の手当を付与するとしています。これで2012年度と比べると月額約32,000円程度処遇が改善している計算となります。

経験に応じた役職を新設し、職務内容に応じた処遇改善

保育士はキャリアアップの仕組みが他職種と比べると弱いために、経験を積んでも給与が上がりづらく、人材が育つ前に退職してしまうことも問題となっていました。そこで中堅職員に対して段階的に給与をアップさせる仕組みをつくるため、新たに「キャリアアップ研修」を創設し、「副主任保育士」・「専門リーダー」・「職務分野別リーダー」という3つの役職を新設することとしました。

キャリアアップ研修

各都道府県が開催。研修修了が新役職就任の要件となります。研修修了の効力は全国で認められ、終了後に離職⇒再就職する場合も研修修了の効力は有効です。

研修分野

1.乳児保育
2.幼児教育
3.障害児保育
4.食育・アレルギー
5.保健衛生・安全対策
6.保護者支援・子育て支援
7.保育実践
8.マネジメント

副主任保育士…月額4万円アップ

処遇改善…月額40,000円
主任保育士の下に位置づけられる役職です。ライン職のため、保育業務だけでなく、園長や主任保育士のもと一般保育士の管理、育成などが求められます。

主な要件

・経験年数概ね7年以上
・職務分野別リーダーを経験
・マネジメント＋3つ以上の分野の研修を修了

専門リーダー…月額4万円アップ

処遇改善…月額40,000円
主任保育士の下に位置づけられる役職です。スタッフ職のため、保育業務に特化し、専門的な知識経験を生かして働くことが求められます。

主な要件

・経験年数概ね7年以上
・職務分野別リーダーを経験
・4つ以上の分野の研修を修了

職務分野別リーダー…月額5千円アップ

処遇改善…月額5,000円
副主任保育士、専門リーダーの下に位置づけられる役職です。副主任保育士、専門リーダーになるためには、職務分野別リーダーを経験する必要があります。

主な要件

・経験年数概ね3年以上
・担当する職務分野の研修を修了
（研修した終了分野に特化した職務分野別リーダーとして認められる）

※研修については2017年4月以降、都道府県が主催して行う予定となっています。実施時期は地域によって異なることが予想されますので、詳しくは各都道府県へお問い合わせください。

保育士に復帰するなら今がチャンス！
日本総合研究所の試算によると、保育所ニーズは少なくとも2020年ごろまで増えるとの結果に。需要の高まりに対応するため、各自治体や保育園を運営している法人は独自の待遇改善策を実施しています。
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≪参考URL≫
・保育士等の処遇改善案について（厚生労働省HP）