2020/11/6更新

東京都内の待機児童はどのくらい?保育園の利用率や地域別まとめも紹介!

待機児童のイメージ画像①

保育園に入りたくても入れない、そんな待機児童数を減らすことは子育て支援施策の大きな課題です。2020年における日本で一番人口の多い東京の待機児童数について、23区、市部ごとにランキング形式で紹介していきます。東京の保育園で働きたいと思っている保育士の方も参考にしてください。

[目次]

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東京23区の待機児童数ランキング【2020年】

待機児童数ランキング(23区)1~3位

1位:江戸川区
2位:中央区
3位:墨田区

23区の中では、江戸川区が待機児童数203人とワースト1位になっています。江戸川区は千葉県の隣にあたる自然や公園の多い土地です。江戸川区には子育て世代が集中しており、23区の中でも就学前児童の人口が世田谷区、練馬区に次いで3番目に多くなっています。にもかかわらず保育サービスの利用率は42%とかなり低い数字にとどまっているのが現状です。さらに前年に比べ待機児童数が33人増加しており、待機児童数が減る区が多い中で目立った数字を記録しています。 中央区はランキングでは2番目となっていますが、待機児童数は202人、江戸川区とさほど変わりません。中央区は銀座や日本橋を含んだ日本商業の中心地ですが、月島、勝どきなどの住宅地には富裕層向けの物件が立ち並び、人口が増加しています。なお、就学前児童人口に対する待機児童の割合としては江戸川区を抜いて中央区が1位を記録しています。
3位は墨田区で、保育対象年齢層と保育施設への申込者がともに増加したことが待機児童数が多い要因と考えられます。

待機児童数ランキング(23区)4~10位

4位: 板橋区
5位: 北区
6位: 中野区
7位: 台東区
8位: 渋谷区
9位: 大田区
10位:荒川区

4位は待機児童数80人の板橋区です。板橋区は病児・病後保育の実施・子育て出張相談などを実施しており、共働き世代が住みやすい街です。数字上は4位ですが、着実に待機児童数を減らしている実績があります。
待機児童数79人と僅差で5位に着けている北区は、板橋区に比べ就学前児童人口が約10,000人ほど少ない地区です。高齢化率が高いことが課題ですが、子育て支援にも力を入れています。保育サービスの利用率は57%と23区内で3位に位置しており、保育園をどんどん新設しています。6位の中野区は住宅地が多く、乳児の待機児童が多いエリアです。2017年には375人という多くの待機児童が問題になっていましたが、急ピッチで保育園を増やし、2020年には待機児童数、待機児童の割合ともに大きく減少しました。

7位の台東区と8位の渋谷区は待機児童数ではさほど差がないのですが、待機児童の割合で言えば台東区0.76%、渋谷区0.53%となっています。これは渋谷区の就学前児童人口数が多いことが原因です。渋谷区は地価相場が23区の中でも4位と非常に高く、認可保育園を数多く新設することはなかなか難しいと考えられます。一方で認可外保育園の保育料助成や居宅訪問型(ベビーシッター) 助成など、多方面から待機児童問題に取り組んでいる地区でもあります。9位の大田区は平成29年に待機児童数の定義を見直した(育児休業中で復職の意思がある保護者の子どもを数に含めた)結果、215名が新たにカウントされました。低年齢児の入所申し込みも急増したため、保育サービスの充実に力を入れ、2020年には前年比81人の待機児童数減を達成しています。
荒川区は待機児童数こそ23区内で10位ですが、保育サービスの利用率は全体で1位の60%を記録しています。

待機児童数ランキング(23区)11位~

11位:葛飾区
12位:江東区
13位:品川区
14位:文京区
14位:練馬区
16位:足立区
17位:新宿区

11位の葛飾区は亀有や柴又など下町の風情が特徴の地区です。住民には高齢者が多いエリアです。比較的保活しやすい場所といわれており、保育サービス利用率も56%と高めです。江東区から練馬区までは待機児童数が10人台と比較的落ち着いています。なお文京区、練馬区はともに待機児童数が11人で同率14位となっています。

16位足立区は、前年に比べ待機児童数120人減と大幅削減に成功しました。2019年度に認可保育所21園、小規模保育1施設、認証保育所2園の計24施設を新規整備し、定員を大幅増加させた効果が表れています。
現在足立区の待機児童数は3人で、待機児童数1人の新宿区とともに待機児童問題はほぼ解消に向かっています。

待機児童数ゼロ!

待機児度数0人を達成しているのは、以下の6つの地区です。
・世田谷区
・目黒区
・豊島区
・千代田区
・港区
・杉並区

特に注目したいのが、世田谷区です。世田谷区は総人口自体が23区の中で最大であるにもかかわらず、都心部から離れた緑の多いゆったりした地域です。成城や等々力といったエリアは高級住宅が立ち並びますが、桜新町のように比較的家賃が安いスポット、下北沢のような個性的な場所もあります。就学前児童人口は23区内でトップの44,298人と唯一4万人に達しており、子育て世代が集中する地区といえます。2019年には470人いた待機児童数を大幅に減らし、一気に0人にました。
背景には多方面から保育の受け皿を増やす努力があります。低年齢児特化施設への補助金、保育人材への手当支給、拠点保育園の整備等様々な施策によって、今後も増え続ける世田谷区の子育て世帯を支えていく姿勢を見せています。

豊島区は待機児童数がゼロという面以外にも、保育サービスの利用率が59%と高い点にも注目です。この数字は荒川区に次いで23区内2位となり、保育サービスの充実ぶりがうかがえます。

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東京(市部)の待機児童数ランキング【2020年】

待機児童数ランキング(市部)1~3位

待機児童のイメージ画像②

つづいて市部の待機児童数ランキングをご紹介します。
1位:小平市
2位:調布市
3位:町田市

1位の小平市は新宿から約25分という都心に近い市部エリアです。7つの大学をもつ学園都市で、20代の若者が多く集まる活気のある地域といえます。小平市の待機児童数は159人と市部中最も多くなっています。さらに待機児童数を減らしている自治体が多い中、小平市は待機児童数が前年に比べて63人も増えています。
一方2位の調布市は前年度に比べ33人待機児童を減らしています。待機児童数が減少しているのは1~3位の市部エリアの中で調布市だけの特徴です。

3位の町田市は、商業都市でありながら団地が多い住宅都市でもあります。就学前児童人口が18,073人となっており、市部エリアでは八王子に続く子育て世代が多いエリアです。待機児童数は前年から3人増と若干の増加がみられます。

待機児童数ランキング(市部)4~8位

4位:西東京市
4位:小金井市
6位:国分寺市
7位:三鷹市
8位:府中市

合併都市として誕生した西東京市と自然が多い小金井市では、西東京市の方が約3,000人ほど就学前児童人口が多くなっています。にもかかわらず、待機児童数がともに97人で市部ランキングでは同じ4位です。ただし児童人口が少ない分、小金井市の方が待機児の童割合は大きくなっています。
交通の便がよく、落ち着いた雰囲気の国分寺市は待機児童数94人で6位。井の頭公園やジブリ美術館などの観光地に恵まれている三鷹市は待機児童数92人で僅差の7位となっています。

8位の府中市は待機児童数86人ながら、前年から待機児童数を60人減らすことに成功しています。ただし府中市では、前年に比べ就学前児童人口自体が約500人ほど減っているという事実もあります。

待機児童数ランキング(市部)9位~

9位:東村山市
10位:多摩市
11位:狛江市
12位:立川市
13位:日野市
14位:武蔵村山市
15位:昭島市
15位:国立市
17位:八王子市
18位:東久留米市
19位:東大和市
19位:清瀬市
21位:稲城市
22位:八丈町
23位:青梅市
23位:あきる野市
23位:羽村市
26位:小笠原村
26位:三宅村

9位の東村山市は「となりのトトロ」のモデルになったといわれる環境が魅力の自然豊かな土地で、待機児童数は58人となっています。10位の多摩市は待機児童数50人、11位の狛江市は待機児童数49人とその差は1人です。
ただし狛江市の就学前児童人口は多摩市より約2,000人ほど少ないため、待機児童割合は高くなっており、市部エリア中9位を記録しています。

12位の立川市は閑静な住宅街と駅周辺の商業施設が魅力的なエリア。待機児童数は47人です。13位の日野市は物価が安く自然豊かな地区で、待機児童数は前年から8人減っての38人となっています。14位の武蔵村山市は待機児童数が前年より増えた数少ない自治体のうちの1つです。
武蔵村山市では保育所でのICT推進事業、病児・病後児保育事業の拡充などに力を入れており、今後の待機児童数推移に注目したいところです。

17位の八王子市は多摩地区の中心都市で、23の大学を抱える学園都市としても有名です。就学前児童人口は市部中トップの22,118人ながら、待機児童数は25人に抑えています。

待機児童数ゼロ!

・武蔵野市
・福生市
・瑞穂町
※他、全12の市町村で待機児童数0を達成しています。

武蔵野市は就学前児童人口が7,165人いる中で、待機児童数0人を達成しました。前年度は47人の待機児童が存在しましたが、2020年にそのすべてを解消・大幅削減に成功しています。
対して福生市は全国で3番目に小さい市で、就学前児童人口は2,140人。前年度から待機児童数は0人となっています。さらに子どもの人口が少ないのが瑞穂町で就学前児童人口は1,212人。前年は4人の待機児童がいましたが、今年は0人となりました。

このように、待機児童がいない自治体の中には就学前児童人口数自体が非常に少ないところもあります。最も少ないのは青ヶ島村で就学前の児童数は9人しかいません。

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待機児童数のデータを見るときの注意点は?

平成29年「待機児童」の定義変更!

待機児童数のデータを見る時に注意したいのが「待機児童の定義」についてです。待機児童といえば「保育所に入りたいのに入れない子ども」というのが一般的な認識です。しかし平成13年以降、待機児童の定義はたびたび変更されてきました。 平成29年に厚生労働省が定めた待機児童の定義は簡潔に言えば以下のような内容です。

「保育の必要性が認められており、保育施設や保育事業への申し込みがされているが利用していない子ども」
ただし、この内容には例外があります。
※例外について
まず、保護者が求職活動を中止している場合にはその子は待機児童とはカウントされません。保護者が育児休業延長をしている場合も対象外です。
※子どもが保育園に入園出来たときに保護者の復職が確認できる場合は、待機児童数にカウントされます。

※以下、待機児童に含まれないケース
・企業内保育所や認可外保育所に通っている子ども
・第一希望以外の園に通っていて転園希望を出している子ども
・利用可能な保育園があっても、保護者の私的な理由から待機している子ども

この定義では「全くどの保育園にも入れない子」のみを指すと考えられるため、待機児童数が高い自治体は保活が難しい自治体であるという感覚により近づいてきているともいえます。一方でこの定義には保護者の希望が反映されていないという一面もあります。待機児童の定義は時代によって変わり続けており、どれが正解か一概に言えるものではありません。また保護者が感じている保活の難しさについて待機児童数だけをもって判断するのは困難です。待機児童数を参照するときは、定義の内容をよく確認しておきましょう。

保育士にとって、待機児童数は重要?

保育士にとって、待機児童数は何を意味するのでしょうか。そもそも待機児童が多い背景には保育士の人材不足があります。共働き世代の増加で保育需要が高まっている上、保育士の資格を持っていても辞めてしまう人が多いのです。そのため少子化の現在でも保育士の求人倍率は未だに高く、増加傾向にあります。待機児童数が多い自治体では保育士のニーズが高く、働く場所の選択も増えると考えられます。

一方待機児童問題が解消されている自治体では、保育園の需要と供給のバランスがとれている状態です。そのため保育園の新設や保育士の新しい求人は抑えられ、求人倍率が低下する可能性があります。待機児童数はその地域における保育士の今後のニーズを表す指標として重要です。
ただし、保育ママやベビーシッター等を活用し、保育士に頼らない形で保育需要に答えようとする自治体もあります。そのため単純に『待機児童数=保育士の需要』とは言い切れない部分があることも覚えておきましょう。

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【まとめ】東京都の待機児童数は急ピッチで減少中

保育士視点では、今後の新園開設や求人倍率の変化に要注目!

上記の通り東京での待機児童数は急速に減ってきており、待機児童ゼロの自治体も出てきています。ただし東京都でも人気のエリアについては、保育園の定員数が増えるのと同時に申込者自体も増加しています。これが繰り返され、待機児童問題がなかなか解消されないといったエリアも見られます。 また、待機児童数が減少したといっても、保育士人材の不足については現在も続いています。地域によって差はありますが、いきなり保育士の需要がなくなることはないでしょう。

とはいえ、保育サービスが充実しているエリアについては今後保育士の就職・転職は難しくなるかもしれません。待機児童数の増減とともに保育園の新設や求人倍率の変化について、今後も注意して見ていくことをお勧めします。

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