小規模保育園のメリットとデメリットは?園児定員によって働きやすさは違う?

2015年に新しく認可保育園の仲間入りをした小規模保育園。ここ最近は保育士の転職先に小規模保育園を希望する方も増えました。そもそも小規模保育とはどんな保育園なのか?
現在も小規模保育園に勤める私の経験を元に小規模保育園で働くメリットとデメリットをお伝えしたいと思います。

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【ライタープロフィール】
白川佳代さん。保育士歴10年。社会福祉法人、株式会社、NPO法人と異なる運営主体での勤務を経験。

小規模保育園とは

小規模保育園の歴史はまだ新しく、2015年に子ども子育て新制度施行により新しく始まった保育事業です。定員は19人以下で対象年齢が0歳児から2歳児。それまで20人以下は認可外と言われていましたが、新制度以降、小規模保育園は市町村による認可基準の枠組みで運営されている認可保育園になりました。認可保育園になったことにより保護者が支払う保育料は収入に応じた負担になりましたし、職員配置も細かく基準が設けられました。
ではそんな人気の小規模保育園。どのようなメリットがあるのでしょうか。職員と園児、それぞれの立場からのメリットをあげてみました。

小規模保育園のメリット

職員編

・施設全体が大きな家の様になり、父母だけでなく祖父母までの顔もすぐ覚える事ができ、誰の送迎でもすぐどの園児のお迎えかが分かる。
・職員間でのいろいろな情報共有が早い
・園児一人一人の個性や特性に合わせたきめ細やかな保育ができる
・園児の状況に応じて臨機応変な対応が取りやすい。

園児編

・各保育者との関係が密になり愛着関係が構築しやすい
小規模保育では保育者と園児の距離が近く、愛着関係を築くのに大規模保育園ほどの時間はかかりません。また担当保育士だけではなく施設に勤務する職員全員と深く関係を築くことができ、乳児期の大切な時期を家庭的な雰囲気の中で職員全員から見守ら過ごせるのはこの上ない環境のように思います。一人一人をしっかり見ながら保育していきたい方にはおすすめの保育園です。
しかし、そんな小規模保育園にも良いことばかりではありません。どのようなデメリットがあるのでしょうか?

小規模保育園のデメリット

職員編

・職員がギリギリの場合が多く、突発的な休みが取りづらい
・書類など、一人で記入する負担が大きい
・行事の経験や大人数を保育するという保育スキルが身につかない。
・職員数が少ないため、人間関係が濃くなりやすい。
・乳児保育の感染症対策やケガ防止の為の専門的な知識が必要。

園児編

・幼児の異年齢の子供たちと接する機会が少ないため成長の見通しを持つきっかけがない。
・低月齢児とはいえ、人間関係が狭くなる
・都市部に集中して設置されていることもあり、園庭がない園が多い
・施設が狭いため体調不良の園児とそうでない園児とを分けることができず全員への感染症が蔓延しやすい。
・3歳になると転園しないといけない。
・幼児に兄姉がいる場合は違う園になる可能性がある。

いかがでしょうか?簡単にあげただけでもこれだけあります。 小規模保育園の職員数は園児数に応じた職員数の為、全職員で4、5人ということも珍しくありません。必然的に狭い職員コミュニティの中で保育をすることになりますのでご自分の希望に合うかどうか事前に見学をしておいた方が良いかもしれませんね。そして小規模保育園もきちんとした市町村の認可保育園です。月案や日誌などの保育書類の作成は必須です。職員数が多ければ分担することも可能ですが、小規模保育園は職員数も少ないためすべて担当保育士が負担することになります。
小規模保育園にはメリットばかりが注目されていますがそればりではありません。小規模保育園に転職を希望する際は転職後にギャップが生じないよう採用担当者に実際の園の雰囲気や働き方、実情を質問してみましょうね。

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