保育園での「こどもの日」のねらい、指導案の書き方を紹介!

こどもの日行事を行う際のねらい、指導案の書き方などを紹介します。

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こどもの日=「端午の節句」とは?

こどもの日はご存じのように「端午の節句」にあたりますが、そもそもどのような行事なのでしょうか。

古来、邪気をはらう行事

「端午の節句」とは、古来、邪気をはらう行事でした。それが江戸時代に入ると、武家社会で今の形のような端午の節句が行われます。兜を飾ったり、菖蒲湯につかったりするようになりました。特に男の子の成長を願う行事として広まっていきました。

こいのぼりを飾る風習については、中国の故事に由来があります。黄河の竜門と言われる流れの強い滝を鯉だけが登って竜になったという話が伝わり、「立身出世のシンボル」とされたことが由来だそうです。

以上のような内容は子どもたちには難しいですが、保護者向けのおたよりなどに使うのもよいですね。

こどもの日が5月5日になった由来はこちら

こどもの日の行事の指導案の書き方は?

こどもの日を行事で行う場合の指導案について、項目ごとに書き方の参考を紹介します。

ねらい

活動のねらいとしては、主に以下のようなものが考えられます。

・年中行事であるこどもの日について知り、楽しく参加する。
・こどもの日に関心を持つことで、日本の伝統に親しみ、季節感を味わう。
・行事を通して、お友達や保育士と楽しい気持ちを共有する。

また、幼児であれば、以下のようなねらいも考えられます。

・こどもの日の由来を知り、成長を実感し、保護者や身の回りの人への感謝の気持ちを持つ。

上記のようなねらいを意識しながら、活動内容を考えていきましょう。

活動内容

こどもの日を行事として行う場合、活動内容について、いくつか案をあげておきます。例年の活動内容も参考にして検討してみてください。

・こいのぼり、兜を飾る
子どもたちといっしょにこいのぼりや兜を飾るのも、こどもの日の良い導入になります。
自分たちが揚げたこいのぼりが空で泳いでいる様子は、忘れられない思い出になります。

・こどもの日のお話
こどもの日について、保育士から話を聞く時間を取るといいでしょう。話の内容は、端午の節句について、こいのぼりや兜を飾ることの意味、しょうぶ湯に入ることなどです。
絵本の読み聞かせをするなら、こいのぼりにまつわるお話がいくつかあります。

こどもの日にちなんだ絵本例

▼乳児向け
「ちゅーたんのとべとべこいのぼり」
作:きむらゆういち 絵:ながはまひろし 出版社: 教育画劇
楽しい仕掛け絵本で幼い子どもたちも楽しめます。

「こいのぼりくんのさんぽ」
作:すとうあさえ 絵:たかおゆうこ 出版社:ほるぷ出版
身近な行事に興味を持ちはじめた子どもたちにぴったりの優しいお話です。

▼幼児向け
「かっぱのこいのぼり」
作:内田麟太郎 絵:山本孝 出版社:岩崎書店
かっぱたちが楽しみにしている、水の中のこどもの日の様子を楽しく描いています。

「ちいさなこいのぼりのぼうけん」
作:岩崎京子 絵:長野ヒデ子 出版社:教育画劇
もも組の子どもたちは、折り紙で小さなこいのぼりを作ります。そのこいのぼりが幼稚園を飛び出して…。こいのぼり製作の導入にぴったりの絵本。

・自分の成長を振り返る
こどもの日は成長をお祝いする日であることを伝えて、成長を実感する機会にするのもおすすめです。保護者から赤ちゃんの頃の写真などを預かり、クラスのみんなでそれを見ます。最近の写真や入園当初の写真などと一緒に並べて、「大きくなったね」と成長の喜びを共有しましょう。また、「これは誰?」と、みんなで当てっこするのも楽しいですね。

・製作をする
こどもの日ならではの製作あそびを楽しむのもおすすめです。乳児クラスであれば、保育士が画用紙で作ったこいのぼりに色塗りやシール貼りをして楽しむなど、簡単に楽しめるものがいいでしょう。幼児クラスであれば、兜を折り紙で折る、こいのぼりや兜の工作など、色々な素材を使って、工夫してみましょう。

・行事食である柏餅、ちまきを食べる
柏餅、ちまきをおやつや給食の時間に食べると、こどもの日らしい気分が盛り上がりますね。柏餅を食べる由来ですが、柏の葉は新芽が育つまで古い葉が落ちないという特性があり、そのため、家系が途絶えないようにと願って、江戸時代ごろから縁起物として食べられていたようです。
関東では柏餅ですが、関西ではちまきを食べることが多いようです。ちまきはカヤの葉を使うことが多いのですが、そこには邪気払いの意味が込められているそうです。

環境構成

こどもの日行事のために必要な準備について、具体的に記入します。以下のようなものが考えられます。

・こいのぼりや兜、五月人形などの飾りつけを行う。
・保育室に子どもの作品などでこどもの日の装飾をする。

予想される子どもの姿

活動中に子どもがどのような行動をとるかを予想して、具体的に記しましょう。

・こどもの日の飾りつけを丁寧に行っている。
・こどもの日の製作を工夫して楽しんでいる。
・こどもの日の出し物を集中して見ている。

保育士の援助

上記、予想される子どもの姿に、保育士がどのように対応するかを具体的に記入します。

・製作では、はさみの使い方などをフォローする。
・製作やゲームで、子どものがんばりを認めて褒める。
・こどもの日の飾りつけでは、五月人形、兜の扱い方を伝える。
・成長の振り返りの際には、一人一人へ声がけをする。

まとめ

こどもの日は、日本の伝統的な行事である「端午の節句」でもあります。なので、こいのぼり、兜、柏餅、ちまきなど日本の伝統に親しむ機会にしたいですね。また、成長をお祝いする日であることを伝えて、子どもたちが成長を実感できるようにしていくのもよいですね。
子どもたちが楽しめるように、いろいろと工夫してみてください。

ライタープロフィール

玉田 洋さん
保育園運営企業で、子育て雑誌編集長を経験し、その後、都内で保育士として勤務する。現在は「森の保育園」を計画中。

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