しぐさから知る保護者の本音とその対応〜目編〜

送迎時のちょっとした連絡や個人面談など、保護者とのコミュニケーションはとても大切ですよね。
でも、時々、「本当はどう思っているのだろう?」と気にかかることがありませんか?
今回は、しぐさからわかる心理のうち、<>からわかる本音についてご紹介します。
保護者の本心に気づき、よりよい関係を築いていくにはどのように対応すればいいのか、考えていきましょう。

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まばたきが多い・視線が泳ぐ

元々瞬きが多い人、少ない人がいますが、どちらの場合でも、普段に比べてまばたきが増えるのは、緊張の表れです。視線が泳いでいる場合も、後ろめたさよりも単に緊張を表す場合が多いです。緊張していると、構えてしまって、なかなか本当の気持ちを話すことが難しいでしょう。


【コミュニケーションのポイント】

なるべくリラックスできる雰囲気づくりをしましょう。天気や季節など当たり障りない話や、園児のかわいらしいエピソードなどがお勧めです。場が温まってから、核心に触れたり、お願い事伝えたりすると、素直な気持ちを話してもらいやすいでしょう。


左上を見る

過去に起こった事実を思い出す時、左上を見る傾向があります。話をしっかり聞いていて、正確な情報を引き出そうとしているときなどに見られます。


【コミュニケーションのポイント】

何か質問をしたときに左上を見ている場合は、実際の場面を思い出そうとしている可能性が高いです。ほとんどの場合、その保護者は協力的で、言っていることは事実だと思って大丈夫でしょう。


右上を見る

想像し、思い描いている時、右上を見る傾向があります。例えば、何かアイディアを考えている時や、嘘の理由を言っているときなどに見られます。


【コミュニケーションのポイント】

保護者が嘘をついている可能性があったとしても、その嘘を指摘したところで関係は良くなりませんよね。まず、嘘をつかなければならない理由について、想像してみましょう。
「問題のある子育てをしていると思われたくない」「面倒なことを避けたい」など、様々な理由が考えられますよね。
こういった場合は、「隠していそうな事実は問題ないことだ」と遠回しに伝える、話を切り上げるなどしてみましょう。また、言っていることを鵜呑みにしないように気を付けてみてください。


下を見る

困惑や後ろめたさ、退屈を感じているときに下を見る傾向があります。立ち入られたくない時や、これ以上話を続けたくない時などに見られます。


【コミュニケーションのポイント】

話している側としては、伝えたいことが伝わっていない感じがするかもしれません。ただ、このまま話を続けても、あまり上手くいかない可能性があります。深追いせず、一度話題を切り上げるのが無難です。大切なことであれば、また別の機会に伝えるか、伝え方を考えてから再度、声をかけてみましょう。


目を下にそらす

気が弱い人や、相手を怖がっている場合に見られます。面と向かって話すのが苦手な人である可能性があります。


【コミュニケーションのポイント】

最初のうちは、直接会っている時に伝える内容を最低限にし、連絡帳などを活用して文字のやり取りで関係づくりをしてみましょう。関係ができてくると、少しずつ対面でも色々と話してくれるようになりますよ。


目を合わせない

元々目を合わせるのが苦手な場合と、面倒ごとを避けたい場合とがあります。普段のやり取りを踏まえて、どちらか想定してみましょう。


【コミュニケーションのポイント】

目を合わせるのが苦手なタイプの保護者なら、あまり気にし過ぎず、和やかに対応しておきましょう。明るい話題で心をほぐすことができれば、さらに良いでしょう。
面倒ごとを避けたいタイプの保護者なら、短めのコミュニケーションを日々積み重ねていき、信頼関係を築いていってください。お子さんの頑張ったことや素敵なところをほめるのも、よく見てくれているという信頼を得ることができるので効果的です。


実際に会話中に気づくのは難しい!

実際、会話中に相手の視線などのしぐさを細かく見るのは、専門家でも難しいことです。
それに、しぐさに注目しようと気にしすぎて、会話の内容に集中できなくなってしまったら、元も子もありませんよね。

ですから、ふと気付けた時に、後から振り返るようにしてみるといいでしょう。そうすれば、例えば、「あの時、緊張して本心を言えていなかったかもしれない」と分かり、「もう少し、あの件について意見を聞いてみよう」「連絡帳でも話題にしてみよう」などと、次のコミュニケーションに活かしていくことができます。

本音を話しやすいように対応を工夫して、スムーズなコミュニケーションをとっていってくださいね。

次回は、<目>以外のしぐさについても取り上げていきたいと思います。


≪心理カウンセラープロフィール≫

松本 いずみ

公認心理師。明治学院大学大学院心理学専攻修士課程修了。ストレスチェック実施者研修修了。スクールカウンセラーとして都内中高で12年間従事するかたわら、メンタルヘルスサイトにて一般向けに心理学コラムの執筆とメールカウンセリングを担当。プライベートでは0歳と7歳の2児の母。最近は「あつまれどうぶつの森」を家族で楽しんでいます。

参考

渋谷昌三

2014 面白いほどよくわかる!見た目・口癖の心理学

ゆうきゆう

2014 「なるほど!」とわかる マンガはじめての心理学

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