脱「危ないから禁止」! 遊びの安全管理はこう進めよう!

子どもたちの危険な遊びにどう対処するかは、難しい問題の一つではないでしょうか。『危険だから禁止』することは簡単です。しかし、心身の発達を考えると全て禁止することが正しいとも言い切れない場面もあるはずです。ここでは、遊びの安全管理のコツを紹介します。

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『危ないから禁止!』ばかりでいいの?

心身の発達を考えると全て禁止することが正しいとも言い切れない!?

例えば、保育園内で子どもたちが高所から飛び降りる遊びをしていたら、どうしますか。『危険だから』と禁止することは簡単です。さらに、登ろうとする子どもが出ないようにその場所を封鎖してしまうこともできます。
そうした措置は、保育士として、子どもの安全を第一に考えると、間違っているとはいえません。ある調査データによると、1〜4歳の子どもの死亡事故で保育施設で起こるものは、実は極少数のようです。それは、保育士が日々努力しているので、重大な事故が起こりにくくなっているからだと思われます。

一方で、私は保育士として働いている時、子どもの危ない遊びを禁じることにもやもやとした思いを持っていました。子どもの心身の発達という点で考えると、例えば高い所から飛び降りることや戦いごっこを禁じることが本当にいいことなのか、確信が持てなかったからです。保育現場では、私と同じような思いを持っている方も多いのではないでしょうか。

遊びで禁止するしないの判断基準は?

「保護と教育」のバランスがカギ!?

遊びの安全管理をしていくうえで、どのような基準で禁止するしないを判断すれば良いのでしょうか。子どもの「保護」を優先すると、危険だと思われる遊びを次々と禁止しなくてはならなくなります。ただ、それでは、保育の「教育」面に配慮しないことになり、豊かな保育とはいえません。例えば「戦いごっこ」の中からでも、力加減や協調性など子どもたちが身をもって学んでいくこともあるからです。
一方で、「子どもの遊びにケガはつきもの」と考えて、十分な安全対策をせずに、チャレンジさせることも問題です。今度は教育に傾きすぎて、子どもをただ危険にさらしています。子どもたちの安全を守りながら『のびのびと遊びを楽しませてあげる』そんなことは可能でしょうか。

ここで登場するのが、リスクマネジメントの考え方です。
・子どもの保護と教育、どちらにも傾きすぎないこと。
・子どもの主体的な遊びが、たとえ失敗しても最小限のケガで済むようにバランスをとること。
リスクマネジメントとは、概ねそうした考え方です。

高齢者施設などでは、リスクマネジメントの講習もさかんに行われているようです。しかし、保育の現場ではその概念がまだはっきりと確立していません。また、残念ながら保育現場では職員の経験と勘で安全対策が行われることも多く『危険な遊び=すべて禁止』になりがちです。
本来の保育士の仕事としては『危ないから禁止』ではなく、どうしたら安全に遊べるのか保護と教育のバランスを考えて対策していくべきでしょう。

遊びの安全管理のコツは?

リスクマネジメントの考え方を応用した、遊びの安全管理のコツについて紹介します。

安全は徹底して守るが、教育の余地を残す!

まず保育の現場から、大きな事故につながりそうな要因を徹底して取り除きます。例えば、以下のようなものです。
・誤飲事故につながる小さなもの(電池など)の排除
・ドアでなく引き戸にする
・アレルギー除去食の徹底
命に関わるようなリスク要因はすべて取り除きます。これは、リスクマネジメントにおける「リスク回避」にあたります。

さらに保育の世界では、先回りしすぎて子どもの学びの機会を奪わない視点も重要です。それは、命に関わる保護は徹底して行うが、学びの機会となる教育の余地をしっかり見極めるということです。
例えば、ある園では食器をわざとすべて陶器にしています。割れにくいメラミン樹脂などにすることは簡単ですが、あえてそうしないことで、割れたら壊れることを知ってもらう学びの機会にしているのです。

「危ないから禁止」でなく、一つ一つ検証して対策をする!

例えば、棒を持った「戦いごっこ」が男の子の間で流行ったとします。危ないからと、全面的に禁止するのは簡単です。しかし、その内容を検証して『棒を使わない』となれば安全性は高まります。『子どもたちと、戦いごっこのルールをいっしょに決めて指導する』となれば、さらに安全性が高まります。
このようにリスクを最小限にするために、一つ一つの要素を細分化して安全面を検証して対策を打っていくのです。そうすることで、戦いごっこをのびのびと楽しむことができます。『戦いごっこは全部禁止!』というのは実に簡単ですが、遊びにきちんと向き合う姿勢が重要になってくるのです。

まとめ

子どもの命に関わることなので、遊びの安全管理は判断の難しい問題です。重要なのは、保育士が判断を停止せず本当に危険なことは何か、きちんと見極めをすることです。手間も時間もかかりますが、豊かな保育につながっていくはずです。子どもの安全を優先しながら教育にも配慮して、最適な安全管理を進めていってください。

ライタープロフィール

玉田 洋さん
保育園運営企業で、子育て雑誌編集長を経験し、その後、都内で保育士として勤務する。現在は「森の保育園」を計画中。

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