保育士と幼稚園教諭を徹底比較!仕事内容は?給料は?やりがいは?

保育士と幼稚園教諭はよく似ているようで、様々な部分で異なっています。その違いについて様々な観点から比較してみました。

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保育士と幼稚園教諭の違いはどこにあるの?

保育士をしていると話すと、「幼稚園で働いているの」と聞かれたことはありませんか。
そのように、一般の人にとっては保育園と幼稚園の区別がつかず混同していることはよくあります。
保育士と幼稚園教諭という仕事は実際よく似ているのですが、その成り立ちから多くの違いがあります。
双方を比較して紹介しますので、参考にしてみてください。

勤務先の違い

まず、保育園と幼稚園の勤務先の違いについて見ていきましょう。

【管轄】

保育園
厚生労働省の管轄で「児童福祉施設」です。

幼稚園
文部科学省の管轄で「教育施設」という区分になります。

【目的】

保育園
保護者の委託を受けて、乳幼児を保育する。

幼稚園
幼児を保育し、年齢にふさわしい環境を与えて心身の発達を助長する。

一般に、設置目的としては、保育園は生活の場として「保育」が主になり、幼稚園は教育の場として「教育」が主になっています。 ただ、園によってもそれぞれ方針が違っているので、一概に言えるわけでもないようです。
更に、両方の特徴を併せ持った複合型保育施設「認定こども園」も近年は増えています。

【対象年齢】

保育園
0歳児〜小学校入学前まで
幼稚園
3歳〜小学校入学前まで

【資格】

保育園
保育士資格

幼稚園
幼稚園教諭免許

保育士と幼稚園教諭の仕事内容の違い

保育士と幼稚園教諭の仕事内容について、一日の流れを見て比べてみます。

◆保育士 一日の流れの例

7:00 出勤(早番)
7:30 園児迎え入れ
10:00 クラス別保育
12:00 昼食
13:00 午睡
15:00 おやつタイム
16:00 帰りの会
16:00 自由遊び・お見送り・掃除
19:00 退勤(遅番)

◆幼稚園教諭 一日の流れの例

8:00 出勤
9:00 園児登園
10:00 その日の活動
12:00 昼食
13:00 自由遊び
14:00 園児降園
15:00 事務作業・行事準備・掃除
17:00 退勤

仕事の流れを見ると、子どもを預かって保育するという点では双方は大きく変わらないように見えます。
保育士の方が勤務が長いように見えますが、保育園の方が子どもの保育時間が長いため、交代でシフト制勤務となります。
保育士、幼稚園教諭ともに、正社員の勤務時間は基本8時間で変わりません。

双方の違いの大きなところは降園時間です。幼稚園の降園時間は14時の場合が多く、保育園よりも早いです。
保育園の降園時間は、保護者のお迎えによって異なります。間に昼寝を挟むなどして、園児の在園時間は幼稚園よりも長くなります。

保育士と幼稚園教諭の給料違い

保育士と幼稚園教諭の給料を比べてみました。厚生労働省の令和元年のデータをもとにしています。

保育士:
平均年収 363万4,600円
平均月収 24万4,500円
平均賞与 70万600円

幼稚園教諭:
平均年収 366万7,100円
平均月収 24万4,100円
平均賞与 73万7,900円

出典:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」

ご覧のように、給料は保育士、幼稚園教諭ともにほとんど差がないことがわかります。
上記は平均値となります。公立の保育園や幼稚園の場合、公務員の基準が適用されるため、上記より高い水準になることもあるようです。
また、私立の場合でも、その園によって給料は差が出てきます。

保育士と幼稚園教諭での休暇の違い

幼稚園には、夏休み・冬休み・春休みの長期休暇があります。そのため、幼稚園教諭はその間、長期の休みになる園もあります。 保育園は、子どもたちが一斉に休む長期休暇はありません。多くの保育園は、日曜日と祝日、年末年始のみが休業日で、その他の日は基本的に開園しています。
そのため、保育士は幼稚園教諭のような休み方はできないことが普通です。
ただ、ほとんどの園ではお盆、年末年始、GWにはまとまった休暇を取るようにしています。
更に、年5日の有給休暇取得が義務化されましたので、最近では有給休暇も利用しながらお休みを長くすることも可能になっています。


保育士と幼稚園教諭、やりがいに違いはある?

保育士、幼稚園の仕事内容や条件面を見てきましたが、仕事のやりがいはどうなのでしょうか。多くの方が感じているやりがいについて紹介し、双方を比較してみます。

幼稚園教諭のやりがい

・子どもの日々の成長を感じられる
・子どもの笑顔
・保護者から感謝される
・行事の達成感
・卒園後もつながる絆

保育士のやりがい

・子どもの日々の成長を感じられる
・子どもの笑顔
・保護者から感謝される
・行事の達成感
・卒園後もつながる絆
・社会貢献をしている実感

保育士、幼稚園教諭ともにほぼ同じ回答が揃いました。
ただ、その内容については違いがあるようです。
例えば、「子どもの日々の成長を感じられる」という点では、保育士の場合、子どもと過ごす時間が長いために、特別な感動が得られる機会もあります。
子どもによっては0歳から6歳までを保育園で過ごすので、保育士は、実の親が出会わないような子どもの「初めて」の瞬間にも多く出会います。
例えば、乳児からお世話した子が卒園式で立派に挨拶をしている姿などは、保育士の胸に大きな感動を呼ぶことになります。保育士をやっていてよかったという瞬間です。

保育士という仕事は、社会貢献という側面もあります。
保護者の親代わりとして、人格形成の大事な時期に保育を行う保育士は、その子にとって、とても大事な役割を担うことになります。 さらに、保護者が安心して働くことができる環境づくりにも大きく貢献しています。


まとめ

保育士と幼稚園教諭は子どもを保育するという点では大きく変わりませんが、対象年齢や保育時間など様々に違いがあります。
また、その成り立ちの違いから、保育と教育という二つの方向性があることも知っておきましょう。
双方を比較して優劣をつけることはできないので、自分の個性や希望に合わせて決めることになります。最終的には、園見学を積極的に行って、自分の目で見ることが一番です。


ライタープロフィール

玉田 洋さん
保育園運営企業で、子育て雑誌編集長を経験し、その後、都内で保育士として勤務する。現在は「森の保育園」を計画中。

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