変わった保育士、困った保育士、どの保育園にもいるの?

困ったスタッフというのは保育園に限らずどの会社にもいらっしゃると思います。

所属する組織によって困った内容に違いがあるとは思いますが、保育園という組織の中でどんな行為が迷惑だったか、またこんな困った保育士がいたのか、私の経験を踏まえ、その困った保育士への対処法をお伝えしたいと思います。

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困った行為@:寝坊常習犯

ほとんどの保育園は早朝の保育園を開ける早番、そして鍵を閉める遅番、その他の中番などに分かれていて、保育士皆でローテーションを組みながら各時間に出勤しているのがほとんどだと思います。

認可保育園の場合、自治体や保育園にもよりますが、危機管理の面で開園時間直後の登園児が1人だとしても必ず保育士2名が保育に当たるようにと指導されています。そのため私が勤める保育園では原則何かがあった場合に対応できないので園児と保育士が1対1になることは避け、早朝でも保育士2人を配置するようにしています。その後の保育士の配置としては園児の登園時間に合わせ、国の基準に合った保育士の配置を行うようにしています。

保育士Aさんは自分が早番のたびに遅刻し、Aさんが早番の日は配置基準を守ることができないことが頻繁に起こっていました。もちろん園長として寝坊での遅刻はやめてほしいと何度も指導をしてきました。

しかし遅刻のたびに言い訳が、「目覚まし時計の電池が切れていた」とか、「前日飲みすぎて寝ぼけてしまい、時間を見間違えた」とか、本当に?と思わず疑う理由ばかりでした。 他の保育士からも、「あの先生が早番だといつも遅刻してくるから保護者からのクレームにつながるかも」とか「遅刻する先生のフォローばかりさせられてあの先生と同じ給与って何か不公平に感じる」という声が聞かれ、ストレスを感じているのは手に取るように分かりました。

遅刻常習犯のAさんを早番から外すことも考えましたがその分他の保育士の早番回数が増えてしまう為、それも他の保育士の不満につながるため、遅刻常習犯ではありましたが、仕方なく早番を頼まざるを得ない状況でした。

まず園長として、遅刻常習犯Aさんの早番前日に遅刻をしないよう声をかけたり、早番当日に個人的に電話をかけて起こしたこともありました。しかし一向に改善されず、困り果てていました。

また遅刻常習だけでなく保育にも真剣に向かいあう姿が見られず、保育日誌や園児たちの発達記録の記入も怠り、何度指導しても保育士としての事務業務もできていませんでした。面談の時間を設け、プライベートで何かあったのかと心配もしましたがそのような事もないようで、結局はAさん自身の生活リズムが整えられていないような印象を受けました。

保育士とは子どもの命を預かる仕事です。そんな責任のある仕事をしているにもかかわらず気の抜けた気持ちで子どもに接していては、重大な事故につながりかねません。そんなことを面談だけでなくちょっとした立ち話の時も話しをし、伝え続けてきました。

そんな指導が続いた後、Aさんの作る装飾がとても素敵で保護者から大好評でした。そのことがきっかけで少しずつですがそんなAさんの生活に改善が見られ始めました。自分の遅刻で他の保育士に迷惑をかけたこと、保護者からの信頼を得られない、これではいけない!と改心したようです。今では遅刻はなくなり素敵な保育士に成長しています。

困った行為A:嘘をついて仕事を休んで海外旅行

私の勤める保育園でこれまた困った保育士Bさんがいました。体調が悪いとか風邪をひいたと言ってはお休みし、そのお休みをしている間に美味しいものを食べに行ったとか、どこに遊びに行ったとSNSに様子をアップしていたのです。Bさんから「風邪をひいたので今週はお休みしたい」と連絡があった翌日、お休みしていた日にお友達と海外旅行に行っていた事実を保育園の他スタッフが呆れた様子で教えてくれました。

Bさんは突然体調を崩しやすいのか、勤務し始めた時から急なお休みが多いなとは心配していましたが、それ以外に勤務中に気になる事はなくしっかり保育をしている職員という印象を持っていました。そんな保育士がまさか私たちに嘘をついてまで休んで海外旅行に行くとは最初は信じられませんでした。

これは園長としてきちんと面談をし、社会人として嘘をついて急に休むのはよくないと伝える必要があると思い、Bさんと話し合う時間を設けました。ところがBさんの反応は「休んでいる時にどこに出かけようか自由でしょ」というものでした。園長以外にも主任や保育リーダーからも同じように面談の時間を設けてもらい指導しましたが、その後も全く改善は見られることなく、これ以上は何を言っても伝わらない状況で、どうしようもありませんでした。

しかし嘘をついては急に仕事を休むという行為を続けたことでこのBさんは保育士として一番大切なものを失ってしまいました。それは他の保育士同士からの「信頼」です。このような困った行為を行っていたことがきっかけとなり、他の保育士はBさんの言うことを誰も信じなくなってしまいました。

Bさんの保育中のチームワークは悪化し、どう弁解しても、信頼を取り戻そうと保育スキル向上に努めても、一度壊れてしまった信頼関係は回復することはありませんでした。Bさんは、嘘をついて仕事を休み遊びに行くことを続け開き直ってしまった代償として保育士同士の信頼を失ってしまい、そのまま自主退職してしまいました。

まとめ

正直、どの組織にも困った職員はいると思います。もちろん人同士ですから相性もあるかもしれません。しかし保育園で働く保育士は大事な子どもたちの命を預かる職責を負っています。

そんな責任ある業務である以上、生半可な気持ちで子どもたちに接してもらっては困ります。園長として困った保育士には指導もしますが改善が見られない場合は職務変更も検討していくことも一つの方法だとも考えています。

もしかしたら違う業務内容を行うことでその困った保育士が違う才能を発揮するかもしれません。働く保育士の長所と短所を見極め、適材適所の業務を行ってもらえるように配慮するのも園長の大事な仕事なのです。皆さんの働く保育園でも困った保育士がいませんか。

そんな時は「この人はこんな業務内容なら的確にできるかもしれない」と違う観点を持って見てはどうでしょうか?もしかしたらその困った保育士が素敵な保育士へと成長するきっかけになるかもしれませんよ。

ライタープロフィール

白川 佳代さん



保育士歴10年以上。自身の子育て経験を生かし、新卒保育士や子育てに悩む保護者の相談業務にも多く携わる。現在は認可保育園の園長。また、当サイトにコラムを多数執筆中。

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