時短で消毒もばっちり！保育園清掃のポイント

保育士お役立ち情報
2020/03/26

# お悩み解決

保育園の清掃は、衛生管理、特に感染症対策として清掃は大切な業務です。きれいにしたいけれど、限られた職員の中で行うには隅々まで出来ない現状もあるでしょう。ここでは、清掃のポイントを紹介します。

保育園清掃で時短を目指すためのポイントは？

場所別に役割分担を決める！

衛生管理、特に感染症対策として清掃は大切な業務です。園によっては補助員を雇ったり外部委託しているケースもあるようですが、清掃は保育士が行っている園が多いようです。保育補助、看護師も日々の役割を持っていることが一般的です。
保育士だけで清掃を行うとしても、子どものいる保育時間中には満足にできないことも多く、残業につながってしまいがちですね。忙しくなってくると、清掃を負担に感じることもあるかもしれません。

清掃はルーティンを決めて、役割分担を決めておけば、比較的スムーズに進行できるものです。保育補助、看護師とも相談しながら、役割を明確にして、どうやって時短できるか工夫していきましょう。

場所別で清掃のポイントを紹介！

保育園の清掃は、時短で、最大限きれいにすることを心がけたいですね。以下を参考にしてみてください。

保育室

最も長い時間を過ごす保育室の清掃は念入りに行いましょう。

1.雑巾、ハンディモップなどで、壁、棚の埃を下に落とす。
2.モップなどで水拭きを行う。
※汚れが取れない場合、中性洗剤を含ませた布で拭いて水拭き
3.アルコール消毒液でふく

大人にとってはたいしたことない埃でも、幼児には小児喘息等の原因になることもあるので、注意しましょう。

おもちゃ

おもちゃは、いろいろな素材があります。「今日はプラスチック」など、素材ごとに掃除する日を決めるのが、時短につながるのでおすすめです。

<プラスチックの場合>
1.中性洗剤で丸洗いし、流水でよくすすぐ。
2.アルコール消毒液を含ませた布で拭いた後、乾燥させる。

＜木製の場合＞
固く絞ったタオルで拭き掃除する。

<布製の場合>
1.洗濯機で洗う。
2.天日干しする。

トイレ

トイレの衛生管理は最も注意したいところです。毎日必ず清掃することで、衛生状態を保つことができ、それが時短にもつながります。

＜便器・床・壁＞
1.便器のふちの裏に、洗剤を一周させてかけ、少々時間を置く。
2.その待ち時間を利用して、床・壁をふきましょう。
3.便器をブラシでこすり洗いし、流水でよくすすぐ。
4.便座をアルコール消毒液などを含ませた布で丁寧に拭く。

＜手洗い場＞
1.洗剤で洗浄し、流水でよくすすぐ。
2.そのまま乾燥させる。

便器の黒ずみには、重曹がおすすめです。カップ1杯の重曹をトイレのタンクに入れて、しばらく時間をおいてから流してください。また、子どもたちのトイレ補助の際に、使用後さっと一拭きしておくだけでも時短につながるのでおすすめです。

調乳室

乳児が使う調乳室の清掃は、消毒を忘れずに行いましょう。

＜調乳台＞
1.清潔な布などで水拭きする。
2. アルコール消毒液を用いて、消毒を行う。
※汚れが取れない場合、中性洗剤を含ませた布で拭いて水拭き。

清掃に使用したスポンジ、ブラシ

保育園の清掃では、使用した用具の洗浄も忘れずに行いましょう。

1.中性洗剤で洗い、流水でよくすすぐ。
2.次亜塩素酸ナトリウムの希釈液に約15分浸漬する。
3.流水でよくすすぎ、乾燥させておく。子どもの手の届かない場所に保管する。

消毒する際の注意点は？

感染症の病原体を増やさない！

保育園の清掃において、感染症などの予防のために消毒は欠かせません。トイレやおもちゃ、嘔吐してしまった場所など、感染症の病原体が増えやすいところは特に入念な消毒が必要となります。尚、保育園で使う消毒薬には、主に3つあります。

・次亜塩素酸ナトリウム：
（商品名ハイター、ピューラックス、ジアノックなど）
・逆性石けん（正式名：塩化ベンザルコニウム）
（商品名オスバンなど）
・消毒用アルコール

基本的に希釈して使いますが、希釈濃度によっては十分な効果が出ないことがあるので注意が必要です。看護師がいる保育園は、看護師からアドバイスをもらいながら進めるといいでしょう。
また、感染症予防のための消毒については、厚労省によるガイドライン「保育所における感染症対策ガイドライン」も参考にしてみてください。

まとめ

保育園の清掃は、一部の職員の仕事になってしまうと負担感が増していく傾向があります。園全体で役割分担をしていくことをおすすめします。更に、チームワークが時短にもつながるので、協力・連携しながらスムーズに進行できるようにするとよいでしょう。

ライタープロフィール

玉田　洋さん
保育園運営企業で、子育て雑誌編集長を経験し、その後、都内で保育士として勤務する。現在は「森の保育園」を計画中。