2023/5/24更新

「療育保育士」とは? 概要・働き方などを紹介!

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昨今注目を集めている「療育保育士」について、そもそも療育とは何なのか、また、療育保育士の働き方、保育士との違いなどをご紹介します。

[目次]

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そもそも療育とは?

解決や将来の自立などを目指して行う支援

「療育」という言葉は、最近保育の現場でもよく使われています。では、療育とはそもそもどんな意味なのでしょうか。 療育とは、障害のある子どもに対して「現在の困りごとの解決や将来の自立などを目指して行う支援」のことです。 具体的には、子どもが苦手分野を補えるように働きかけをしたり、社会的なスキルが身につくように支援をします。

そもそも「療育」という言葉は「治療」と「教育」を掛け合わせた言葉で、身体障害のある子どもへのアプローチを表す用語でした。現在は身体障害に限らず、発達障害の子ども、または発達が気になる子どもなども対象とした言葉になっています。

そして、保育の現場では、特にそうした発達障害を持った子どもへのアプローチとしての療育が注目されています。 同様の言葉として「発達支援」がありますが、発達支援と療育には違いがあるのかというと、特にありません。発達支援は、現在療育と同義語に扱われています。

「療育」の手法には様々あり

「療育」の手法には様々なアプローチがあります。発達障害の子どもに向けた手法では、代表的なものとして以下があげられます。

応用行動分析学
困っている行動の機能に着目して、子どもが暮らしやすくなるための対処をおこなう手法

認知行動療法
ものの受け取り方(認知)に働きかけて気持ちを楽にする心理療法

SST(Social Skills Training)
集団生活を円滑に送るために必要なソーシャルスキルを伸ばすトレーニング

TEACCH
自閉スペクトラム症の当事者とその家族を対象とした支援プログラム

上記のほかにも様々な手法があり、子どもの状態に合わせて取り入れられています。

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療育はどこで受けられる?

「児童発達支援センター、児童発達支援事業所」など

未就学の子どもたちが療育を受ける療育施設については、大きく分けて、以下の二つになります。これらの総称が「児童発達支援」と呼ばれます。

1.児童発達支援センター
・地域の中核的な療育施設。1つの自治体に1~2施設あります。
・障害児とその家族のための相談や療育など、総合的な支援をしています。
・福祉サービスを行う「福祉型」と治療も行う「医療型」があります。

2.児童発達支援事業所
・社会福祉法人やNPO、民間企業など多様な主体が運営しており、施設ごとにさまざまな療育を行っています。
・地域に多く設置され、身近な存在として支援を行っています。

上記はすべて未就学児が対象です。尚、学齢期の児童(小学生・中学生・高校生)を対象とする療育施設は「放課後等デイサービス」になります。

以上は「通所型」施設となりますが、障害児支援は「通所型」と、施設に入所する「入所型」があります。 「入所型」の施設には、福祉型障害児入所施設などがあり、家庭での養育が難しい子どもに、健全な社会生活を営むことができるように指導および訓練を行っています。

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療育保育士とは?

一般的には「療育施設で働く保育士」のこと

保育の現場などで「療育保育士」という言葉が使われることがあり、耳にしたことのある方もいるでしょう。「療育保育士」とは、一般に療育施設で働く保育士を指すことが多いようです。 尚、注意したいこととして「療育保育士」という職種や資格は、存在していません。

療育施設には配置基準があり、保育士か児童指導員を配置する必要があります。療育施設の増加に伴い、そこで働く保育士の数も増加しています。皆さんの周りにも療育施設で働く保育士がいるかもしれませんね。

療育と保育の違いについて

それでは、保育と療育とではどのような違いがあるのでしょうか。結論からいうと、その違いは明確ではありません。例えば、療育施設では保育と療育は区切りなく並行して行われています。
一方、保育園などの保育施設でも、保育をしながら障害のある子どものケアをしていくことがあります。

そのように、「子どものよりよい成長を促す」という点からは、療育と保育どちらも目的は同じであり、線を引きにくいのが現状のようです。さらに最近では、療育と保育の垣根を取り払い、双方が連携していくことが求められてきています。

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療育での子どもへの接し方のコツは?

希望や意欲を持たせることが大切!

療育の分野では、子どもとの接し方で特に注意すべきポイントがあります。例えば、以下のような接し方が求められます。

・子どもにネガティブな感情を与えずに、褒める
・叱らなければいけない場合、肯定的な言い回しで表現する
・子どもの気持ちに共感して、話を聞く
・子どもの味方であることを伝える

基本的には、ポジティブな言葉掛けをして、子どもに希望や意欲を持たせることが大切です。 そうした姿勢は、保育園で療育を必要とする子どもに接する際にも重要になってきます。

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保育現場・保護者も療育知識が必要な時代に

保護者の発達障害に対する意識も高い!

保育園に在籍する園児で、週に数回、療育施設に通所している子も珍しくありません。 最近では、保護者の発達障害に対する意識も高まっているため、そのように療育施設と併行通園する子どもは増えてきているようです。

併行通園する子は療育施設に通うことで、専門のスタッフによって療育を受けることができます。ただし、保育士は療育施設に完全に任せるのではなく、園でも連携しながら、子どものケアをしていく必要があります。 そのためには、例えば、保育士が療育施設での子どもの様子を見学に行く、逆に、療育施設の職員が保育園の様子を見学するなど、情報交換をしながら連携体制を整えることが大切です。そうした取り組みは、子どもの育ちをより良い方向に導くことにも繋がっていきます。

療育施設に通う子どもが増えている現在、保育士であっても、保育だけでなく療育の知識が求められる時代になってきているといってもいいでしょう。

また、児童発達支援事業所、放課後等デイサービスなどの療育施設の数はここ数年で急増しています。

療育施設の増加により「療育保育士」も増えている!

厚生労働省のデータによると、児童発達支援センターと児童発達支援事業所を合わせた数は2012年から10年間で、なんと4倍になり、2021年には約9,000施設が全国に存在しています。放課後等デイサービスの方はさらに多く、10年で約6倍となり、約17,000施設となっています。 そのため、療育施設で働く保育士、いわゆる「療育保育士」の数も増加しています。

施設数の増加はまだ続いており、保育士の勤務先としての療育施設はさらに身近なものになっていくでしょう。

さらに、大きな流れとして保育園と療育施設の併設について、厚生労働省で検討がされているようです。近い将来には、保育・療育併設施設も増えていく可能性もあります。それに合わせて、療育と保育二つのスキルを持った人材の必要性も増していくことでしょう。

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療育保育士の求人には資格が必要?

一般的には、特別資格は必要無い

療育施設で募集する保育士求人の多くは、保育士資格以外、特別な資格は必要ないことが一般的です。なので、療育について未経験でも、療育施設で働きだす保育士も多いようです。

とはいえ、保育園とは違う環境で、障害のある子たちと向き合うことになるので、療育に関する資格を取得しておいてもいいかもしれません。 現在、民間の資格として、以下のようなものがあります。これらはすべて国家資格ではありません。

民間資格例
・児童発達支援士
・発達障害児支援士
・子ども発達障がい支援アドバイザー
・早期発達支援士

保育士資格は必須の場合が多いですが、上記の資格が求人で必須の資格に求められることはないでしょう。ただし、就職の際に有利に働く可能性もあり、さらに資格を取ることで仕事への理解が深まるかもしれません。

「児童発達支援管理責任者」について

また、療育施設の求人を見ていくと「児童発達支援管理責任者」という資格が求められていることがあります。児童発達支援管理責任者は、2017年から療育施設に1人以上の配置が業務付けられています。

児童発達支援管理責任者は、職員への指導を行うリーダー的な立場です。ベテラン職員が資格を取得しその役割を担うケースが多く、事業所によっては管理者と兼務している場合もあります。この資格は、実務経験の要件を満たし、研修を修了することで得られます。興味のある方はご自身で調べてみてください。

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療育保育士の求人先は?

おもに療育施設3か所

療育保育士を求める療育施設は、主に以下の3か所になります。

「児童発達支援事業所」対象
未就学の子ども
「児童発達支援センター」対象
未就学の子ども
「放課後等デイサービス」対象
就学している18歳未満の子ども

いずれも、支援が必要と認められた障害のある子どもが対象です。ただし、その子どもが医学的な診断名、障害者手帳を持っているかは必須要件ではありません。保健所、児童相談所、医師などにより支援の必要性が認められた子どもも利用の対象です。

求人内容についてですが、特に「児童発達支援事業所」「放課後等デイサービス」は施設ごとに特色があるため、ホームページもチェックするなどして、自身が望む内容かどうかを必ず確認しましょう。

保育園と療育施設の働き方の違いについて

療育施設の日常業務は、子どもの日常生活をサポートすることとなり、保育園の保育と通じています。ただし、障害のある子どもが対象となるため、主に以下のような特色があります。

・専門職員との連携
・少人数制

療育施設では、児童指導員、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など、さまざまな専門分野を持つスタッフと連携していくことが求められます。また、きめ細やかな対応が必要なことから、基本的に少人数制になっています。

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まとめ

療育施設の急増に伴い、療育保育士のニーズも増えており、求人も多くなっています。療育という分野は敷居が高いように見えますが、療育と保育には通じる部分が多く、その垣根はだんだん取り払われてきているようです。

保育と療育、二つの分野で経験のある保育士は、今後、更に必要とされていく可能性があります。 療育施設で働くことを検討している方は、求人をよくチェックして、興味があれば現場を見せてもらうなどするとよいでしょう。

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