スポーツの日のねらい、指導案の書き方を紹介!
- 保育士お役立ち情報
- 2023/09/11
スポーツの日を行事で行う際のねらい、指導案の書き方などを紹介します。
「スポーツの日」とは?
毎年10月の第2月曜日は、国民の祝日、「スポーツの日」です。以前は「体育の日」という名称でしたが、2020年より「スポーツの日」に改称されました。
その由来はというと、そもそも体育の日は1964年に開催した東京オリンピックを記念して、開会式の10月10日に定められたのがはじまりです。その後、2020年の新たな東京オリンピック開催に合わせて、名前が見直され「スポーツの日」となりました。
スポーツの日の目的は、「スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願うこと」となっています。なので、全国各地でスポーツイベントや健康づくりの活動が行われています。
以上のような内容は子どもたちには少し難しいですが、保護者向けのおたよりなどに使うのもよいですね。
スポーツの日は子どもたちにどう伝える?
スポーツの日について、子どもたちには以下のように伝えるとよいでしょう。特に、幼い子たちは「スポーツ」という言葉に馴染みのない場合もあるので、「運動」などのわかりやすい言葉に言い換えましょう。
乳児向け
「身体を動かして遊ぶと楽しいよね。スポーツの日は、みんなで楽しく運動をしようっていう日だよ」
幼児向け
「スポーツの日は、みんながいつも元気でいられるように、楽しく運動をする日だよ。走ったり、ボール遊びをしたり、みんなで運動を楽しもうね」
スポーツの日の行事の指導案の書き方は?
スポーツの日を行事で行う場合の指導案について、項目ごとに書き方の参考を紹介します。
【ねらい】
活動のねらいとしては、主に以下のようなものが考えられます。
・行事に参加することで、身体を動かして遊ぶ楽しさを感じる。
・身体を動かすことが健康につながっていくことを知る。
・運動することで、お友達や保育士と楽しい気持ちを共有する。
上記のようなねらいを意識しながら、活動内容を考えていきましょう。
【活動内容】
スポーツの日を行事として行う場合、活動内容について、いくつか案をあげておきます。例年の活動内容も参考にして検討してみてください。
スポーツの日の読み聞かせ
スポーツや身体を動かす楽しさを感じさせる、絵本の読み聞かせをするとよいでしょう。
スポーツの日にちなんだ絵本例:
乳児向け
「パンダ オリンピックたいそう」
作・絵:いりやま さとし 出版社:講談社
人気シリーズ「パンダたいそう」の一冊で、体操、アーチェリー、サッカー、ハンマー投げなど、たくさんのスポーツが登場します。読むだけでなく、真似をして楽しめます。
「かけまーす どん」
作・絵:五味 太郎 出版社:絵本館
「どん どん どん」とテンポよく、さまざまなものがかけっこに参加してきて…シンプルで盛り上がる絵本です。
幼児向け
「よーいどん!」
作:中川 ひろたか 絵:村上 康成 出版社:童心社
人気の「ピーマン村の絵本」シリーズの一冊。いつものメンバーがかけっこ、とび箱、あみくぐりに楽しく挑戦していきます。
「ペネロペ スポーツをする」
作: アン・グットマン 絵: ゲオルグ・ハレンスレーベン 訳: ひがし かずこ
出版社:岩崎書店
なわとび、かけっこ、サッカー、テニス、バスケットボール、水泳などにペネロペが挑戦します。仕掛絵本なので変化があり、読み聞かせも盛り上がります。
運動遊びを楽しむ
スポーツの日にちなんで、運動遊びをしてみましょう。
一般的なスポーツ(サッカー、野球など)はルールが難しいので、特に乳児向けには、皆が参加できる運動遊びを楽しむとよいでしょう。
乳児向け
0歳児はマットを敷いたうえでハイハイなど、全身を使っての運動遊びなどがよいでしょう。運動神経も発達する1、2歳児は、しっぽとりや簡単なボール遊びなどがおすすめです。
また、大繩くぐりは難しいかもしれませんが、縄をへびに見立てて「にょろにょろへび」などを集団でやるのも盛り上がりますね。
いくつかの運動遊びをサーキットにして行うなども考えられます。
幼児向け
ルールのある遊びや友だちとの競争・協力が楽しくなってくる年頃です。なので、「転がしドッチボール」などの球技をしてもよいですね。
例えば、男の子はサッカーに興味を示す子も多いので、サッカーボールを使っての遊びもおすすめです。
集団で競うリレーや、足の筋力や跳躍力を養うゴム跳びなどもおすすめです。
【環境構成】
スポーツの日行事のために必要な準備について、具体的に記入します。
以下のようなものが考えられます。
・運動遊びで使用する器具を準備する。
・運動遊びを行うスペースの安全確認をする。
・公園、園庭に移動する場合、園児の身支度を補助する。
【予想される子どもの姿】
活動中に子どもがどのような行動をとるかを予想して、具体的に記しましょう。
・スポーツの日の運動遊びを楽しんでいる。
・運動遊びでのルールを理解していない。
・運動遊びでの勝ち負けにこだわっている。
【保育士の援助】
上記、予想される子どもの姿に、保育士がどのように対応するかを具体的に記入します。
・子どもたち皆が楽しめるようなルールで運動遊びを行う。
・運動遊びで、子どものがんばりを認めて褒める。
・運動遊びに参加できていない子どものケアをする。
・勝ち負けについてのトラブルが起きないように配慮する。
まとめ
スポーツの日では、子どもの発達段階に合わせて、楽しい運動遊びを用意してあげるとよいでしょう。
スポーツの日を機会に、子どもたちが身体を動かすこと、皆で運動遊びをすることの楽しさを感じられるようにしてあげるとよいですね。
ただ、スポーツの日は祝日となるため、クラスのみんなが揃わない場合も多いので、その前後に行事として楽しむとよいでしょう。
ライタープロフィール
玉田 洋さん
保育園運営企業で、子育て雑誌編集長を経験し、その後、都内で保育士として勤務する。現在は「森の保育園」を計画中。
\このページをシェアする/