経験者が教える!保育園の園長に必要な「コミュニケーション力」と「決断力」とは
- 保育士の就職・転職
- 2017/08/10
皆さんは保育園の園長先生といえばどのような印象を持っていますか?園児にとっては職員室にいる先生。保護者にとっては苦情などの対応をしてくれていつも穏やかに接してくれる先生。職員にとってはリーダー的存在、もしくは厳しくて少し近寄りがたい。そんなイメージを持っている方も多いかもしれませんね。しかし実際の保育園で働く園長の業務は非常に多岐に渡り、園内はもちろん行政対応、地域の方々との関わりなど園外業務も多くあり一日中園を留守にすることもあります。何より園長は園で起こりうるすべての最終責任者というとても大きな職責を背負っています。
そんな園長職ですが大変なことばかりではありません。園長だからこそ感じられる仕事のやりがいもあります。今回は、実際に私が認可保育園の園長として働いた経験を元に園長に求められることと、やりがいをお伝えしたいと思います。
白川佳代さん。保育士歴10年。社会福祉法人、株式会社、NPO法人と異なる運営主体での勤務を経験。
園長に求められる2つの要素
1. 良好な人間関係作り
園長として、お預かりしている園児たちとその保護者の方々、一緒に働く保育士たちと良好な関係を築かないといけません。働く保育士たちの長所短所を把握し、その保育士に合った指導やアドバイスをしていきます。書類作成や保護者対応などの細かなところにまで目を配り、その時、その職員にとって必要なアドバイスをしていきます。他にも保育士同士の関係が良好になるよう常に職員同士のコミュニケーションを図り、ちょっとした変化にも気づくようにしています。
2. 迅速かつ適切な決断力
保育園は集団生活の場です。人が生活していく上で避けては通れないトラブル。このような日々の生活の中で起こってしまう小さなトラブルから大きなトラブルに対して常に落ち着いて客観的に冷静な判断をくだします。
たとえば散歩中に転んでできた傷やお友達同士のケンカ、給食食材の発注ミスに至るまで、一つ一つ迅速かつ適切に、園児たちにとって最善の策は何かと考えていかなくてはなりません。
また園長は最終決定をくだす権限があります。働く保育士たち、保護者たちから出されたいろいろな意見を丁寧に聴き入れ、どの意見が園運営にとって最適かの判断をしていきます。
園長の出した決断によっては保育士たちと意見がぶつかり合うこともあります。しかしそれらすべては園児たちと保護者の方々、働く職員のため必要な判断だと理解してもらえるように職員たちをまとめて円滑な園運営をしていくのが園長です。
園長だからこそのやりがいは「職員の育成」
私は新人保育士が悩んでいる様子が見られたら、まず面談の場を設けます。そこでは何に悩んでいるのか?仕事に疲れていないか?もし疲れているなら仕事の何の部分に疲れているのかという風に、親身に相談に乗るようにしています。誰しも仕事をしていると悩みや葛藤が生まれます。そんな時園長としてできることは、何でも相談できる雰囲気を作ることだと思っています。保育士の先輩としてアドバイスをすることもあれば、職員の話を聴くだけの時もあります。面談後は、悩んでいた保育士がどこまでできるか温かく見守り、一緒に課題を一つずつ解決していきます。
園長として常に保育士たちが成長できる土台作りをしていき、新人保育士が成長していく姿を見ていくことが喜びです。
まとめ
園長として働く今、小さな意見も大切にしながら細やかな気遣いを心がけています。一般保育士では見えなかったことが園長になって見えてくることも多くありました。
今後、キャリアアップとして園長を目指す方にアドバイスをするならば、まず保育士として様々な経験を積み専門性を高めていくこと、そしていつも笑顔を絶やさず楽しく仕事をしていこうという前向きな姿勢だと思います。
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