30代の保育士が辞めたい8つの理由!対処法も解説

30代の保育士と言えば、社会人としても保育士としても経験を重ね、園では中堅保育士として頼りにされ、やりがいを感じながら仕事ができる年代です。その反面、20代の頃には見えなかったことやわからなかったことが理解できるようになったり、自身のライフスタイルや環境に変化があったりする年代でもあります。そのため、改めて自分の人生設計や将来のことを考えたときに、保育士を辞めることを考える人が多くいます。しかし、30代になると20代よりも転職が難しいと感じ、退職後の人生を不安に感じる人も多いでしょう。
今回の記事では、30代で保育士を辞めようと思う理由や対処法について解説します。
関連記事:保育士を辞めたい主な理由の1位は?

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30代の保育士が辞めたい理由

30代の保育士が辞めたいと思う理由は、ほかの年代にも共通することが多くありますが、その中に30代ならではの悩みもあります。30代の保育士が辞めたいと思う主な8つの理由を紹介します。

30代の保育士が辞めたいと思う理由@ 人間関係

人間関係の悩みはどの年代や職種でも、辞めたいと思う理由の上位に入ります。30代の保育士の場合はキャリアを重ね主任やリーダーなど中間管理職として活躍する人が多い年代なので、後輩や新人の指導に悩んだり上司と部下の間で板挟みになったりすることで、人間関係に疲れてしまう人が多くいます。
また、経験を重ねたことで自分の保育観や仕事のやり方が確立され、周りに考えが合わない人が多くいると、毎日の人間関係に疲弊してしまうでしょう。

30代の保育士が辞めたいと思う理由A 給料が低い

近年は処遇改善が行われ、リーダーや副主任など役職に応じて手当てが支給されるようになりました。しかし、ほかの職種に比べるとまだまだ給料は低く、昇給も少ない現状です。
20代の頃は無我夢中で頑張れても、いろいろなことが見えてくる30代になると、今後の人生を考えて不安に思ったり、保育士の仕事の責任の重さを考えて割に合わないと感じたりしてしまう人が多くいます。

30代の保育士が辞めたいと思う理由B 労働環境

保育士の仕事量は多く、仕事の内容は多岐にわたります。現場に入っているとトイレに行く時間がなかったり、休憩がしっかり取れなかったりすることもあるでしょう。サービス残業や仕事の持ち帰りが多い保育士も少なくはありません。体力も使う仕事が多いため、腰痛や肩こりに悩む人もいます。
給料が低いうえに、過酷な労働環境や労働条件で働くことがきつくなってくる年代でもあり、辞めたいと考える人が多いのです。

30代の保育士が辞めたいと思う理由C 責任の重さ

保育士として経験を重ねてリーダー的な立場になることで仕事の量や責任の重さも増し、プレッシャーに感じてしまう人もいます。クラスや行事の責任者を任されることも多くなるため、真面目な人ほどしっかりとまとめようと頑張りすぎて、日々負担に感じることも増えてしまうでしょう。努力した成果が実感できれば次へのモチベーションにつながりますが、思うようにできなかったり、なにか失敗をしてしまったりしたときに、心が折れてしまう人もいます。

30代の保育士が辞めたいと思う理由D ライフスタイルの変化

30代になると結婚や出産、育児、親の介護など、本人が望む、望まないにかかわらず、生活の環境が大きく変化する人が多くいます。そのため、今までと同じように働きたいと思っていても難しくなり、辞めざるを得ない人もいます。

30代の保育士が辞めたいと思う理由E 疲労

10年以上保育士を続けてきて、心身ともに疲労を感じるようになる人もいます。持病の悪化や心の病により続けることが難しい場合もあるでしょう。最近は新型コロナウイルス感染拡大への対応や不適切な保育の報道など保育士にとって厳しい状況もあり、より疲労感を覚える人が増えています。

30代の保育士が辞めたいと思う理由F 異業種への興味

保育士の仕事が嫌いなわけではなくても、長く続けてくるとマンネリ化したり新たな分野に興味を感じたりすることはよくあることです。努力しても給料が上がらず、労働条件が厳しいことがきっかけで待遇がよい仕事を探し、やりたい仕事が見つかる場合もあります。30代はまだ若いので、今のうちに新しいことにチャレンジしたいと考える人もいるでしょう。

30代の保育士が辞めたいと思う理由G 40代以上の転職が難しい

異業種に転職しようと思うなら早い方がよいのはもちろんですが、保育士として別の園や資格を活かせる仕事に転職しようと考えた場合でも、40代以上の年代の人よりも30代のほうが転職には有利な場合が多いでしょう。今すぐに転職したいと思うわけではなくても、今後のことを考えて転職するなら早い方がよいと焦る人もいます。

30代の保育士が辞めるメリット・デメリット

30代の保育士が辞めた場合、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。考えられるメリットとデメリットを紹介します。

30代の保育士が辞めるメリット

忙しい保育士を辞めると時間に余裕ができ、人間関係の煩わしさや責任ある立場からも解放されるため、心身の疲労が回復できます。別の職場や職種に転職をすれば新しい職場でのストレスが生じますが、よい転職先を見つけることができれば、以前抱えていたストレスは軽減されるでしょう。
時間ができたり働き方が変わったりすることで余裕ができ、新しいことにチャレンジしようとする意欲が生まれ、人生を変えることも不可能ではありません。

30代の保育士が辞めるデメリット

保育士を辞めるだけならメリットが大きく、辞めた後の人生が上手くいった場合も充実感に溢れるでしょう。しかし、転職がうまくいかなかったり育児や介護で大変な思いをしたり、退職後の人生や生活がうまくいかないと退職したことを後悔する人もいます。転職に失敗してよい職場に恵まれず転職を繰り返すことになると、ますます転職は厳しく、難しくなってしまいます。
辞めた場合のデメリットもよく考慮し、後悔がない決断をするようにしましょう。

30代の保育士が辞めたいと思ったときの対処法

30代の保育士が辞めたいと思ったら、後悔しないような選択をする必要があります。そのための対処法を3つ紹介します。

対処法@ 辞めたい理由を明確にする

30代の保育士が辞めたいと思う主な理由を8つ解説しましたが、自分が当てはまる理由はどれか考えてみてください。複数の理由が該当する人や、8つの中にはない理由で辞めたいと考える人もいると思います。
理由が明確になったら次に「改善できるのか」「改善は難しいのか」「辞めた後はどうしたらよいのか」ということを考えましょう。理由が曖昧なうちはどうしたらよいのかわからないことも、理由が明確になることで見えてくる場合があります。
ただ辞めたいという思いだけで決断して後で後悔しないために、「本当に辞めたほうがよいのか」「辞めた後はどうするのか」ということをしっかりと考えたうえで決断しましょう。
関連記事:保育士円満退職!辞めるタイミングの見極め方・注意点は?

対処法A 周囲の信頼できる人に相談する

辞めたいと考えたときは、1人で悩まず家族や友人、恋人など信頼できる人に相談することをおすすめします。職場に信頼できる同僚や上司がいれば相談するのもよいですが、あなたの気持ちを考えるよりも職場のことを考えて引き留められたり周囲に広がったりしてしまう可能性もあるので、十分注意してください。
別の園で働いている保育士の友人や敢えて全く違う職種の人に相談することで、自分にはなかった新しい考えを知り、選択肢が広がる可能性もあるでしょう。相談することで悩みが軽くなり、退職を思いとどまって状況が改善できたというケースもあります。

対処法B 転職活動をする

転職活動を行うなら、早いほうがよいです。辞めることを決断したなら、退職する前に転職活動をスタートしましょう。まだ迷っている段階でも、転職活動を始めることで自分の園のよさを再発見できたり、働いてみたいと感じる園と出会えて迷っていた決心がついたりすることがあります。

30代の保育士が辞めたいと思ったときの選択肢

30代の保育士が辞めたいと思ったときの主な選択肢は、「今の園で働き続ける」「別の園に転職する」「資格を活かした別の仕事に転職する」「異業種に転職する」の4つがあります。

選択肢@ 今の園で働き続ける

退職するメリットやデメリットを考えたり対処法を行ったりしてみたうえで、もう少し続けられそうだと判断したなら、せっかくキャリアを積んだ園を退職せずに続けるのも1つの方法です。新しいことにチャレンジすることも素晴らしいことですが、異業種に転職して慣れない仕事に苦労して、結局辞めてしまったというケースもあります。
保育士として今後もキャリアを積んでいくことで昇格や昇給したり、問題点を改善すべく働きかけることで人間関係や労働条件が改善できたりすることもあります。

選択肢A 別の園に転職する

保育士の仕事は好きで続けたいけど今の園で仕事をするのは困難だと感じたなら、別の園に転職するのもよいでしょう。その際は、せっかく別の園に行ったのに前の園とあまり変わらなかったということがないよう、転職先を慎重に選ぶことが大切です。
育休が取りやすく、出産などの事情で退職しても復職しやすい園はたくさんあります。また、給料に不満がある場合は副業が可能な園に転職して、在宅でできる副業などで収入を補う方法もあるので、自分が辞めたい理由と照らし合わせて、よい園を見つけるようにしてください。

選択肢B 資格を活かした別の仕事に転職する

保育士の資格は、保育園やこども園以外にも活かせる職場はたくさんあります。子育て支援センター、幼児対象の体育教室や英会話教室の講師、養護施設や学童保育の指導員、幼稚園教諭の資格もあるなら幼稚園、ピアノが得意ならピアノ教室の講師などいろいろあります。保育士として長年勤務した経験は、転職の際に有利になることも多いでしょう。

選択肢C 異業種に転職する

保育とは全く関係のない新しい職種に転職する方法があります。以前から興味があった分野や得意なスキルを活かしてチャレンジしてみたいと思う仕事があるのであれば、せっかくの人生なので大いにチャレンジしてみるとよいでしょう。しかし、保育士を辞めたいからと言って、安易に別の仕事に転職すると長続きしない場合もあります。また、やりたかったことや得意なことがあったとしても、うまくいかない可能性もあります。
転職後の計画もよく立てたうえで、納得のいく決断をしてください。

まとめ

30代の保育士が辞めたいと思ったときは、メリットやデメリットを考慮し、後悔がないように慎重に決断してください。
最後に紹介した4つの選択肢の中に転職する選択肢が3つありましたが、別の園に転職するにしても、別の仕事に転職する場合も、転職サイトやエージェントを活用することが転職を成功させる近道です。いろいろな相談もできるため、安心して転職活動を進められるでしょう。

ライタープロフィール

西須 洋文さん
30年以上、保育士として保育園やこども園に勤務。現在はWebライター、リトミックや親子遊びの講師などとして活動中。
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